日本で初めて障害者差別解消に関する条例が発令された千葉県で、県内企業が集まり、今年4月開始の合理的配慮義務化を受けた研修会を実施します!
■支援者ではなく友だちだからこそできる合理的配慮
ボランティアプログラムのマネジメント事業を展開するNPO法人おりがみ(代表:都築則彦、事務局:千葉県習志野市香澄3-8-8)はこれまで、大学生を中心とした若者と、障がいのある方の交流事業「パラ旅応援団」を300名以上の方に提供してきた。その過程で、「支援者ではなく友だちだからこそできる合理的配慮」について知見を深めきた。
そこで、令和6年4月より始まった全事業者合理的配慮義務化を受け、障害者差別解消に関する条例が日本で初めて発令した千葉県を舞台に、地域貢献に関心のある企業に向けて、「ひとりの人といかにして向き合うか」という合理的配慮の本質をふまえた理解促進を図る研修会「合理的配慮実践研修プログラム」を実施する。
■合理的配慮義務化の背景
令和6年4月より、全ての事業者への合理的配慮が義務化されましたが、その認知度は依然として低い状態が続いています。例えば、「民間事業者による合理的配慮提供の推進委員会」によると、義務化を認知している障害のある方は、電子版障害者手帳「ミライロID」の利用者2362人のうち1/4程度、その法的根拠である障害者差別解消法を知らない人は44%います。また、コミュニティサイト「カウネットモニカ」の会員1408人への調査では、合理的配慮を知っている人は21.0%、その内、義務化を知っている人は26.7%です。このように、障害のある方も一般市民も、合理的配慮の注目度が低いということが示されています。
そもそも、合理的配慮はなぜ「義務化」されたのでしょうか。「合理的配慮」が意味する内容とはどのようなもので、企業がこれに取り組む意味はどこにあるのでしょうか。制度が実施されている以上、これらの問いに向き合っていく必要があると、私たちは考えています。
■障がい者の満足度93%の移動支援プログラムを提供してきたNPO法人主催の研修会
そんな中、NPO法人おりがみは、大学生を中心とした若者と、障がいのある方の交流事業「パラ旅応援団」を300名以上の方に提供してきました。
ヘルパーはあくまでも現場監督。最初は右も左もわからなかった大学生が、研修を積んで支援の中心を担った事業ですが、参加した障がいのある方の満足度は93%を達成しています。障がいの種別は、身体・知的・精神の全てを含んだ、軽度から最重度までの様々な障がいのある方を受け入れてきました。
また、パラ旅応援団に関わる方々は、単に支援・被支援の関係ではありません。これまでパラ旅応援団の目的地として設定してきた「パラスポーツ大会」は、スポーツ大会に比べて観客が著しく少ない現状にあります。観客に応援され慣れていないパラアスリートを、障がいを超えてみんなで全力で応援する「ボランティア仲間」です。
パラアスリートからは「初めてこんなに応援された」と張り切り自己新記録を樹立した声が届き、「仲間として関わる中で時に支え合い学び合い成長しあう場」を体現しました。このような成果は、NPO法人おりがみの福祉の哲学である「支援をするために一緒にいるのではなく、一緒にいたいから支援する」に起因しています。
参加者からも、「コロナ禍の中スポーツのイベントや多くの若いボランティアの方々と関わりが減ってしまい、 利用している施設と自宅との往復だけになっていたので、また参加できる機会を作って欲しいです。 」といった声が寄せられています。
以上のメソッドを持つNPO法人おりがみが、千葉県、千葉市、千葉大学学術研究・イノベーション推進機構からの後援のもと、千葉県内の企業に向けて、合理的配慮の研修会を開催する運びとなりました。
■合理的配慮実践研修プログラムの詳細
本研修会では、合理的配慮の根拠法「障害者差別解消法」の制定の礎となった『障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例』の成立に尽力された、植草学園大学副学長、野澤和弘氏を講師にお招きしご講演いただきます。その後、「障害のある方を配慮した過ごし方や企画づくり」を通して合理的配慮への理解を深めるワークショップを行います。
◎企画詳細
■日 時:2024年5月24日(金) 14:30~16:30
■研修名:合理的配慮実践研修プログラム
■対 象:千葉県内企業に所属し、多様性推進に関心のある方70名程度
■目 的:障がいのある方を配慮した企画等づくりは意義があると体感していただく
■内 容:
①講演会『なぜ合理的配慮をするのか。その背景と意義に迫る。』
②ワーク『障害のある方と最高の外出のために ~パラ旅応援団の事例から~』
■会 場:幕張コミュニティセンター1階集会室1
(〒262-0032 千葉県千葉市花見川区幕張町3-7730-4)
■講 師:植草学園大学 副学長 野澤 和弘 氏
■背 景:2024年4月1日からの合理的配慮の提供義務に伴う
■参加費:無料
■主 催:NPO法人おりがみ
■後 援:千葉県 千葉市 千葉大学学術研究・イノベーション推進機構
■協 力:岩渕薬品株式会社 株式会社千葉薬品
株式会社ベストサポート 株式会社京葉美装
■この記事を書いた人:leopyi
フリーランスのライターで様々なジャンルのライティングを行っているが、 中でも趣味にもしているゲームに関することが得意ジャンル。
ここでは障がいを持っていても真剣に頑張っている人たちの姿を伝えたい
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