
■きのこの廃菌床がカブトムシの餌に!地域循環型農業の新モデルを構築
株式会社ボーダレス・ジャパン(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:田口 一成、以下「ボーダレス」)が運営する障害者の雇用創出を目的としたきのこ栽培事業「ONE TOYONAKA」(大阪府豊中市)は、昆虫バイオスタートアップ「TOMUSHI」(本社:秋田県大館市、代表取締役CEO:石田 陽佑)と事業提携を開始しました。今回の提携により、きのこ栽培の過程で発生する「廃菌床」をカブトムシの幼虫の餌として再利用し、カブトムシを生育・販売する新しい地域循環型農業モデルを展開します。
■廃菌床を資源に変える「きのこ×カブトムシ」プロジェクト
課題となっていた大量の廃菌床
ONE TOYONAKAでは、きのこ栽培の過程で大量に発生する「廃菌床」の処理コストや環境負荷が課題となっていました。一方で、カブトムシの幼虫にとって廃菌床は理想的な餌となることが分かっています。今回のプロジェクトでは、TOMUSHIの昆虫生産技術を活用し、廃菌床を活かしたカブトムシの飼育を開始しました。
TOMUSHIが提供するカブトムシの幼虫は、廃菌床プラント内で育ち、成虫となった後は販売されるほか、地域の子ども向けの「昆虫飼育体験」や「環境教育プログラム」、さらには「大阪府豊中市のふるさと納税返礼品」としても活用される予定です。さらに、カブトムシの糞は肥料として再利用し、資源循環を促進します。
■本プロジェクトの特徴
① 廃菌床を「資源」に変える循環型農業モデル
きのこ栽培で発生する廃菌床をカブトムシの幼虫の餌として活用し、成虫となったカブトムシを販売や教育プログラムに提供することで、ゼロ・ウェイストな循環型農業モデルを確立します。
② TOMUSHIの昆虫バイオ技術 × 新たな育成システム
TOMUSHIは、カブトムシの品種改良を行い、さまざまな有機廃棄物に適応可能な種類を開発しています。今回のプロジェクトでは、「ヘラクレスオオカブト」がONE TOYONAKAのきのこ栽培で発生する廃菌床との相性が良いことが実証されました。
③ 環境教育と地域活性化への貢献
成虫となったカブトムシは、販売されるだけでなく、地域の環境教育やふるさと納税の返礼品としても活用されます。この循環型農業モデルを通じて、地域の資源を活かす方法を学ぶ機会を提供します。
■関係者コメント
株式会社TOMUSHI 取締役COO 宮内 聖氏
「株式会社TOMUSHIは、未利用有機廃棄物をカブトムシを活用することで低コストかつ低環境負荷で社会的インパクトのあるサーキュラーエコノミーを実現する会社です。きのこ栽培時に発生する廃菌床は、現在多くが焼却処理されCO2を排出しています。しかし、この度の提携により、廃菌床の有効活用が可能になりました。ボーダレスジャパン様の地域活性化と障害者就労支援の取り組みに共感し、共にプロジェクトを推進できることを嬉しく思います。」
株式会社ボーダレス・ジャパン ONE TOYONAKA 事業代表 中尾 英理氏
「『障害の有無に関わらず、誰もが将来に希望を持てる事業を作りたい』という想いでONE TOYONAKAを立ち上げました。TOMUSHIとの連携により、きのこの廃菌床をカブトムシの飼育に活用する新たな挑戦を始めます。この取り組みは環境負荷を低減するだけでなく、地域の子どもたちに自然と触れ合う機会を提供し、社会的価値を創出します。また、知的障害のある方々が働きやすい環境づくりにも力を入れています。TOMUSHIと共に、持続可能な未来を築いていきます。」
企業情報
株式会社TOMUSHI
所在地:秋田県大館市鉄砲場81-3
代表者:石田 陽佑
設立日:2019年6月20日
事業内容:有機廃棄物を活用した昆虫生産、昆虫関連製品の研究開発・販売
公式サイト:https://tomushi.com/
株式会社ボーダレス・ジャパン
所在地:福岡県福岡市中央区天神3-1-1 天神フタタビル4F
代表者:田口 一成
設立日:2007年3月
事業内容:社会問題の解決を目的とした事業展開
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